読む気になるサ活日記~ケビン・ベーコン・サウナ~

元大東洋の従業員。歴14年以上のサウナフリーク。大阪全サウナ行きました。全国民に銭湯・サウナのこと好きになってほしい。◼️サウナムック「Saunnasa Vol.1(開発社)」「Saunassa Vol.2(開発社)」関西レジェンドサウナ推薦人として記事執筆 ◼️サウナムック「サウナ大衆(双葉社)」全国のオススメサウナ記事執筆

「医者が教えるサウナの教科書」の内容がやばいわ。

昨今サウナ本が相当量産されていて、プチサウナブームがどうやら来ていることを実感する。

 

ただその中身は、申し訳ないが、ほとんど擦りに擦りまくった内容で、全く面白くない。

だいたいどの本も第3章以降はネタがなくなってきて、誰でも知ってるようなことを文体を変えて書いているだけだ。

 

そもそも歴史を辿ると、ここまでサウナ文化が国内に浸透したのは、かつてからプロサウナーとして広報活動に取り組まれてこられた太田広氏と、サ道のタナカカツキ氏、日本初のサウナ雑誌saunnarを創刊した小林慎一郎氏の功績だと思う。

他にも色々いるけど、正直本気度含めこの3人かと。

 

私は昔、サウナなんか「なんであんな熱いとこ入ってんねん、おっさんなったらみんなおかしくなるんか?」とか思っていた。今思えば額を床に血が出るまで擦り付けて謝りたいぐらい失礼なことを思っていた。

 

サウナにハマるという概念を知ったのは2008年くらい(ちょうど大学生ぐらいの頃)にアメトーークのサウナ芸人の回が放送されたとき。

「こんなコアな趣味が存在するのか・・・」と興味をもち、一度サウナを限界まで入ったあと水風呂に入ったときの感動が忘れられず、そこから徐々に自分スタイルを確立して、2010年には本格的なサウナマンになっていた。

 

ただ、当時はインターネットで調べてもサウナの正しい入り方とか、サウナの効用なんか全く出てこなくて、20分ぐらい我慢してからかけ湯もせずに一気に水風呂へダイブするという、電撃ネットワークもドン引きの危険スタイルで過ごしていた。(かなり反省してます。)

 

結構サウナーの認知度の風向きが変わってきたのは、2014年~2015年ぐらいだった気がする。

 

日本初のサウナ雑誌「saunnar」「サウナの教科書」の創刊は本当に衝撃的やったし、サウナファンとして、これからはおっさんの道楽的なイメージを払拭したスタイリッシュな趣味として市民権を得れるような気がして嬉しかった。実際速攻購入したし。

(どっちも誰かに貸して、どっちも帰ってきてないけど。ほんまゴボウでしばくぞ。)

 

そこから徐々に「サウナって結構コアファンいるのね」って感じることが多くなり、2018年はラジオで越山剛氏がサウナについて熱く話ったトークが話題になり多くYouTube再生されたり、昨年2019年はなんとサウナドラマまで誕生した。

 

そしてメディアもサウナは売れると判断したのか、本当にこの1~2年でサウナ本が出まくっている。

 

有象無象とはこのことだ。

基本的に全てのサウナ本を書店でチェックしており、その内容をほとんど全部覚えているが、正直サウナって本にするには絶妙にコンテンツとして底が浅い。

 

サウナ大好き素人によるサウナの素晴らしさを熱く語る本は、正直サウナの良さを知らない人からすればどれだけそれっぽく語ってもオナニーに見えるはず。実際たくさんのオナニストに射精した精子をぶっかけられて不快で死にそうになった。

 

だから、個人的にここからサウナ人口をもう一段増やすには、医学的根拠を伴ったアプローチ、PRがないときついだろうな・・・と感じていた矢先、

 

 

出た。

 

 

医学的アプローチによるサウナ本。

医者が、サウナの効用を素人にわかりやすく書いた入門書。

 

「医者が教えるサウナの教科書」

著:加藤容崇(慶應義塾大学医学部特任教授)


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プロフィールを調べると、どうやら慶応医学部出身のエリート、専門はすい臓癌を中心とした癌全般と、病理、生理学を第二専門としているとのこと。

※詳細プロフィールはこちら

https://diamond.jp/ud/authors/5e54c2fe77656177a4010000

 

この本の秀逸なところは、

・サウナの正しい入り方

・サウナがなぜ体に良いのか

を「医者」が「医学的根拠」をもとに語っているところである。

 

内容を少し要約すると、

 

疲労は大きく肉体的疲労と脳疲労(精神的疲労)の2つに分けられるが、多くは脳疲労であり、脳疲労は自律神経を整えないと疲れがとれない。
しかし厄介なことに、自律神経は自分では意識的に整えることができない。
だから気付かないうちにどんどん脳疲労をためていく。
その諸悪の根源である自律神経の乱れを、「最高に気持ちよく、最高に手軽に自動的に整えられる仕組みを有する」のがサウナである。

 

ということがわかりやす~く、みやす~く書いてある。

初心者もわくわくする展開だ。

 

私はこの作者との面識も全くなく、当然この本の回し者ではないが、現時点ではサウナーが読むべきNo.1のサウナ本だと思う。

 

興味が出たら、ぜひ書店で手にとってほしい。

 

Amazon.co.jp: 医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか? eBook : 加藤 容崇: 本